ハンセン病回復者からお手紙が届きました。

hannsen.jpg全国に20名の福井県出身者が療養所で暮らしています。(写真は2010年12月に訪問したとき撮影)

NHK歳末たすけあいで毎年(昭和37年から)、福井県出身で国立療養所で暮らしているハンセン病回復者に「少しでもふるさとの香りや味を」と、福井県の花「水仙」と特産品を届けています。 
今年もお礼の手紙が届いていますのお知らせします。


(邑久光明園の方から)
早春の候 増々ご健勝にて新年をお迎えの事と存じ、お喜びいたします。
さて、暮れには県民の皆様からの温かい志 懐かしいふる里の味をご恵送いただき誠に有難うございました。
会員も高齢化が進み13名おりますが、80才90才の老齢者ばかりでお礼状を出すこともできず失礼しております。

私達も昭和30年頃までに入所した者ばかりで、ふる里はいつまでたっても懐かしい所です。
おかげさまで病気のほうも昭和30年に回復し普通であれば ふる里に帰るのはあたりまえですが、残念ながら手・足・顔に後遺症があり勇気もなくて退院することもできず、それに、私達の病気について、今だに正しい理解がなく偏見、差別が厳しく、兄弟、親戚までに迷惑をかけると思い、毎年、県より里帰りの案内もありますが 参加することも躊躇するものが多く、最近は参加するものは2、3名です。

でも、皆様方の正しい理解をもった方々が色々な方法でお便りをいただけるとは、本当に有難いことと存じております。
特に ここ10年余り 小浜市社会福祉協議会の御尽力により3月頃に学生さん一般の参加者10名ほどの方が毎年、光明に来ていただき昼食をともにしながら福井弁を聞き楽しいひと時です。
まだ、学生さんの部活で活躍されている音楽を披露され私達と膝を並べて歌うことも楽しみのひとつです。
特に私は、有難いことにには、若い方々が私達の事を正しく理解いただき輪を広めていただくことが本当に有難いことと思います。

こういう若い方と一緒にいるときに私も米寿を迎え 長生きできたことを感謝しています。
お礼状のつもりが長々と愚痴をこぼして申し訳ありませんでした。
では向寒の折ながら御体大切にお過ごし願いますことご祈念いたします。
有難うございました。

(邑久光明園の方から)
明けましておめでとうございます。
暮れには県民皆様方のあたたかい志、御恵送頂きまことにありがとうございました。
私はこう光明園に入所63年となります。
いつまでたってもふるさとはなつかしい思いです。
老齢になり介護員さんにお世話になりながら楽しい日々を送っております。
本当に この度は有難うございました。

(邑久光明園の方から)
拝復 今年も社会福祉法人福井県共同募金会 会長 清川 忠 さん方のご尽力によりまして、福井県民の皆様より温かい愛情のこもった特産品と香し豊かな水仙の花をいただき有難うございました。
時節柄どうかお身体を大切に、よい年をお迎え下いますよう心からお祈り申しあげます。

(栗生楽泉園長から)
拝啓 時下、益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
日頃より、当園入所者の福祉等につきましては、格別なるご配慮を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、この度は、貴県出身者に対し歳末たすけあいによる見舞品をご恵贈くださり、ありがたく受領いたしました。
早速ご趣旨を伝え手渡しました所、本人は大変感謝しておりました。
何卒、今後とも一層のご高配を賜りますようお願い申し上げますとともに、時節柄ご自愛の上、益々のご発展をご祈念いたしております。
略儀ながら、書面をもって御礼申し上げます。